失言

「なんだよ、思ってたよりツマンなかったな」俺が言うと、ああ、とボソボソと同意するアガツマ。サビイ~! ファミレスいこーぜと震えるサイキ、コイツ2月の深夜だってのにジャージしか着てない、そりゃ寒いわ。他にミナミちゃん、ザキさん、マナカの6人で山中の廃病院なんて言われてるけど、どう見ても二流の元ホテル跡に、そう心霊スポット大冒険にでかけてきたんだけど… ハズレ… スカ… トホホ… 「マナカどーした? イナイじゃん?」俺達がタムロってるのは廃病院の前の空き地、頭数数えても5人しかいない。 え~ マナカってナニモノよ? サイキが足踏みしながら言う。「マナカだよ、ザキさんの彼氏の…」 それに応えてミナミちゃんが不安げに言う、ザキさんて… だれ? 「え? えええ~ 冗談やめろよ! サイキ、オマエの高校時代の先輩で」喚く俺の正面に立つアガツマが左手の人差し指で黒いメガネフレームを押し上げ辺りを見回しツブヤク。サイキ? 俺達は3人しかいない。は? 俺達は3人でこの廃墟に来た? アガツマの左人差し指がゆっくりと俺を指さす… 指先は震えている。「なんだよ、アガツマ俺が」俺はあわてて口を押さえるがもう遅い、ここには俺とミナミちゃんだけ。ナニカがオカシイ… ふたりだけでこんな所に? その瞳に恐怖を映してミナミちゃんは後ずさる。タチバナさん? あなたホントウにタチ…? 「違う! ミナミちゃん、俺」 そこにいるのは俺独り… そこで、考えて考えて考えて… 意を決して声に出して言ってみる、そんな事はない、そんな事はない、そんな事は「オマエは今そこにいるのか? タチバナ」 …深夜、無人の廃病院の前に風が吹く。20180211+
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VR

 バーチャルリアリティとか、仮想現実とか。 あのホントは5センチくらいの高低差しかない幅40センチの板の上を歩く、でも体験者は装着しているゴーグル=ホントはVRヘッドセットってんだっけ?=で地上200メートルの気分! こわ~! ってあれ。アレの逆はできないのか?
 つまり、あんまし酷くない高所恐怖症の人ならビルの外を見なきゃ地上200メートルだって平気だと思うんだ。だからホントは地上200メートルの幅40センチの板の上なんだけど、バーチャルリアリティで高低差5センチに見せかける。これで無用な緊張や不安、精神的ストレスを軽減しよう、っての。高所作業員の人材確保や作業効率のアップだけじゃない、歩道橋や横断橋に応用すれば、少ない資材で橋が作れるし、維持管理も簡単になる、と思う。 …ただ、歩道橋の上でゴーグルの電池が切れた歩行者は地獄を見る… って事も起きるかもね。 …ウヒャヒャヒャヒャ! …俺は悪魔か? 20180213

飼い犬に手を…

 ムカシ自分の部屋のベッドで寝てた。仰向けに寝ている俺のホホをファサリ、ファサリとなでるモノがある。なんやねん、と目を開けるとネコ、飼い猫のシッポだった。俺の胸の上にフセ、の状態でイスワって長い尻尾を左右に揺らしていた。 …マッタク、と払い除けようとした時、尻尾がゆっくりと立って先が天井を指したまま止まった。なんじゃいな? と4~5秒経った時、プゥ~ンと… 飼い猫に屁をカマされる、とはこの事だ! 20180211

頭の中の粘土

 昔、入院してる親父をお見舞いに行ったら、ベッドから起き上がる、だけじゃなくてベッドから降りてドコカへ行こうとする。「どうしたの?」聞くと、「 …会議がある」 …あ、ついに来たか、急に腹の中に冷たくて重いモノが入った感じだった。親父はもう定年退職して現在無職… この病院だって治癒が目的ではない。 …苦痛の軽減。あの時親父は何を考えていたのだろう。何の会議だったんだろう、会議は方便で隠しているなにかもっと大事なナニカの為に出かけようとしたんだろうか? まあ、親父の事はいい。もうそんな事考えなくてもよくなっちゃったから。 問題は、オレだ。私もああなるのだろうか? 「会議がある」もう仕事も辞めて、こうしてベッドに寝ているだけなのに突然思い出すスケジュール。会議があった! 行かなくちゃ。何の会議だっけ? 忘れちゃったけど、行けばわかる。行く? 何処へ? 何処だっけ? でも、出かければ思い出す、きっと。大事な会議だ、仕事が… 仕事、何だっけ?
 昔小さな子供とネンド遊びをした。いろいろな色があるネンド、クマや自動車メダマヤキいろいろなモノを作るんだけど、だんだん色が混じって最後はムラサキイロの巨大なネンドのカタマリで魔女を作った。色はマーブル模様のムラサキイロ一色だけどネンドは豊富にあったんでケッコウ大きいワシ鼻でギョロ目、髪の毛もネンドを蛇みたいにして、フードも被せて… おお! 我ながら良いデキ! 子供に瞬殺されたけど… 今、そんなにたくさんのネンド、持ってない。色もムラサキ一色。アタマの中のネンド… このネンドで、ナニが作れる? ナニを、作りたい? ナニがしたい? オレ… 俺の最後の時、「会議」は多分こんな感じじゃないかな。頭の中の少なくなった単色ネンドで、他人には訳のわからないモノを作って… あ! じゃ、今のこのブログと変わらない、か。 …少し安心。20180205-2

奏でる意味

 音楽が趣味の人って、いるよね。 その中でも楽器を弾く、って人、あれは何なんだろう。 あ! 自分で作詞作曲とかして音楽をする人は理解できる。「自分が表わしたいコト」があってその方法が音楽なんだ、キット。それは私がPCに向かって、こーやって酒飲みながら文字を打ち込んでる、あはは、楽しい、待ってろよ読者! イマ驚天動地の駄文を読ませてヤッからな! アッと驚け! ってのと多分オンナジ… だと思う。わかる。わかってる、つもり。 …でも、楽譜通り曲を弾く、それにどんな意味があるんだ? 文学が趣味、って人に村上春樹の小説を書き写す人、なんて存在しないぞ、いや、存在したとしてもそれは村上春樹を理解するためかその作文法を学ぼうとする人だ。そーゆー人は多分そんなに多くない。で、音楽は、楽譜通り弾く事にどんな意味があるのだ? いや、バカにしてるんじゃない、純粋に訊いてるんだ、わからないんだ。私の知ってる演奏者の人は「楽譜が全て」ってアルカイックスマイルで言うけど、そこに何か秘めたモノがあるのだろうか? 完璧に楽譜をコピーした時、その曲の創造者の創造の喜びと至福を演奏者もトレースできるのだろうか? 曲をトレースする事は人生をなぞる事、なのか? 隠された歓喜の光が演奏者を包むのだろうか? …わからない。ハッキリ言って人の趣味なんてどーでもいいんだけど… でも、知りたいんだ、この世界の秘密を! 意味を! だから、どうして? だって? それを訊くのか? 俺に。 …もちろん! ネタだ。私が書くための 20180130-2+

プロフィール

Author:KU2
 改行が嫌いです。嘘とイイカゲンが好きです。…改めまして、FC2ブログへようこそ!

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