学校の怪談

 学校の怪談とかでさ、教室で生徒が行方不明になってる、ってのがある。毎年、生徒がその教室で行方不明に… 闇の世界に引き込まれて… とかね、アハハ! そんなバカな事、ホントにそんな事あったら警察が… と思って、でも考え直した。
 ここ20年でイジメで事故で殺人で何人死んでる? 学校が関係して何人の子供が死んでる? アハハ、じゃないよ! 「学校の怪談」なんて言ってる場合じゃないんだ、超常現象なんて起きなくても子供が死んでんだ、妖怪やオバケじゃなくて原因は… これが怖くなくて何が怖いんだ? 妖怪? オバケ? ホントに怖いのは何だ? 子供がこんなに死んでんだぞ! ヘンじゃね? これ。20170101-2
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おばけごっこ

 …最近の娘のブームは“おばけごっこ”なんだ。3歳半の大きくなったとはいえまだ小さい身体でシーツを被り「おぉ~ばぁ~けぇ~だぁ~ぞぉおおお!」と精一杯オドカす。「きゃあ~!! こわい~!」と驚き、怖がり、ふるえ上がらないと不機嫌になる。困ったブームだ、疲れる。
 今日も玄関の鍵を開けると、残業でかなり遅くなったのに、娘はまだ起きていて、ほら、トタトタと廊下をコッチにかけて来る、白いシーツを被った小さなカタマリ… が、アレ? 小さくない? 大きいし、シーツの下で動かしてる腕はやけに長く本数も… 5本? いつもは大半を引きずってるシーツの端が… あああああああ! あれ!
 ホントの恐怖から我を忘れ、振り払う腕がシーツをつかみ引きはがす。驚いた顔の娘が、シーツの下から現れ、ポカンと私を見上げたあと急に涙目になり、口をゆがめ… 「ふぇええええ… パパがぁあ」遅れて出迎える妻にしがみつく。「おー、よしよし。パパの方が怖いねぇ」娘を抱き上げ頬ずりし、玄関タタキで茫然とする私に妻が言う。「い、今のは…」「ママにならったの」娘が答える。あらら、と妻。「ああ、秘密って言ったのに…」「そーだった」娘がテヘをする。習ったって… 秘密って… 聞きたい事がたくさん頭に浮かんだが、聞いちゃいけないと本能が警告する。夕食は? と妻に聞かれ「食べる」と答えた。けど… 20170419+

そこに居た

 友達と歩いている、昔の友達と並んで歩いている。夜の海岸、砂浜。でも夢だとわかっている。その友達は5年前に死んだ、もうこの世の人ではない。懐かしい話をして、昔の話をして、仲の良かった頃の思い出を語り、ああでも夢なんだ。やがて話題もとぎれ、沈黙が、静寂が、波の音だけが辺りを支配する。 …もう、そろそろ、お別れ、夢の覚める直前のあの、中間の世界。夢の世界だという自覚が強くなり、そろそろそろと現実が忍び寄る。そんな、でもまだ夢の世界の海岸で歩みを止めた友達は私と向かい合い、今までの口調と違う太くハッキリとした声で「 …で、なんで殺した?」 え? 私が? 君を? 
 眼が覚める。一切の弁明も許されず。午前4時30分、ベッドの上で半身を起こし、こめかみを押さえる。ああ、やっぱ… あの時、 …俺が? 20170418-2+

生徒間犯罪対策法試案

 あんまりみんな言わないけど、ひょっとしていじめっ子だってこのユガンダ社会の被害者かもしれない? ならば、キッチリ治療してあげるべきと思う。この時代、いじめにもスマホ・ケータイ等の電子情報伝達機器が使用されているだろうから、人工知能的なモノを使ってその洗い出しに全力をかける、のは可能だよね。ホントの人間の先生や親はその本来の仕事に忙しいんだろうから、こーゆー作業はAIにまかせましょう。その代わりどうぞ有用な、自分の子供や生徒の命よりも大切な仕事にかかりきりになればいいのだ、人間は。 で、通信内容、使用されている単語、その他様々な事柄からいじめを感知したら、そのいじめっ子、もしくはイジメ集団の全ての通信を遮断し移動の自由を制限。一部とか甘い事言ってはダメ、全て。状況凍結。んで収監し事実関係をもう一度捜査、だってハメるってイジメも想定できるからね。厳重な警察並みの組織の調査の結果、黒なら! その子はいじめられていた子の生活域から半径300km立ち入り禁止とするのだ。GPS使えば簡単だよね。指示を無視して近寄った場合、事前に手術で埋め込んでいた筋弛緩薬物が自動的に体内に注入されるシステムが作動して、行動不能とする。事前の警告はもちろんあるけどね。これストーカーにもいいかもしんない。んで、ああ、最悪の場合によっちゃあ国外退去ものだね。それでもだめなら、イジメの時最も興奮してる脳細胞の特定をしてそこを破壊もしくは切除施術を行う。これでいじめっ子をイジメの地獄から救うのだ。ハレルヤ! そして、もちろん責任問題。本人保護者兄弟を含めた関係者がこの事件でどのような状況になったかを報道許可する。当事者含めた一部関係者のプライバシー保護は無期限猶予される。加えて、イジメが発覚した時点で保護者には強制的に記者会見の義務が生じる。通学先の先生だけじゃない、保護者。つまり製造者責任が問われるのだ。抑止力としては卑怯な方法だ、と思う。けどイジメだって卑怯じゃないか、いいんじゃない。この様にしてイジメを撲滅するのだ! 徹底的に! ってのはイジメじゃないのか?  …ま、いいか。イジメる奴なんてイジメていいのだ。 ? これでいい? ホントにこれでいい、のかなあ? 20160830-3

ムカイド

 昔のバイト仲間にムカイドって奴がいた。能力はあるんだがヤル気はない、当時の俺はヤル気はあるが無能、2人合わせて一人前。って雇い主は、さっさとクビにしたい奴№1と2だったんだろうけどね、俺達。性格も違ったケドなぜか気も合って一緒に酒飲んだり、車飛ばして遊んだりしてた。深夜の高速運転中に「ね、眠くなってきたから… アクセル踏むのにゃ~!」この緊張感が覚醒を、なんて理屈をぬかす、なんかヒョウヒョウとした、飄々じゃなく、ヒョウヒョウ(つまり安っぽい)な男だったけど、いつも遠くを見てるような。でも軽薄な。
 ある日バイトに来なくなって、それっきり。半年後に再会したって言う知人、あの職場の先輩から話を聞いた。そしたらアイツ、「一緒に逃げて」ってすがる女と北海道に行ってた、んだって。道行かよ。かなわぬ恋が身を焦がす、か? は、あははははははははっは! ああ、そーゆー奴だったなあ。いま、どーしてんだろ?
 って話から、もう何年? コッチはもうとっくにソコを辞めて次の職場、正規社員だぜ! してた。で、ある日偶然出会った、あの知人の先輩から話を聞いた。彼はスタバのカフェテーブルにカプチーノを置いてくれて、しばらくしてから喋り出した。「ムカイド死んだの知ってる?  …高所作業の仕事で、3階から落ちた」 あのバイト先に復帰というか再雇用されたのは聞いていた… でも。 …ああ、だから! そーゆー奴なんだって、なぜか、この世界に、この社会に、繋がりの薄い、存在感の無い、あまり喋らない、優しそうだけど人をやんわりと拒絶する… そんな男だったから…
 はは、泣きもしなけりゃ、笑いもしない… ただ、ああ、もうアイツはいないのか、ってだけ。いやいや、正直ちょっとホッとしてる? ひどいな、今現在の俺。けど、よく考えると、奴の死に顔を見たわけじゃない。 「タチバニャ~、ヤニくれぇ~え」って煙草をせびる、にやけた顔がアシタ通勤の朝の道、あの角を曲がったら… 出てくる気配が0%という気はしないけど、でも残念、わたし… じゃない俺、煙草はもう、やめたの。20170414-2+

プロフィール

Author:KU2
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