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キツネの国

 キツネの国があった。キツネたちは毎日アブラアゲを10まい食べていた。朝3まい、昼3まい、夜4まいで、10まい。でも、ある時からアブラアゲを作る大豆が取れなくなった。キツネたちの食べるアブラアゲは1日に8まいになり、やがて5まいになった。キツネたちははらがへった。フラフラになった。こまった。そこであるキツネがアブラアゲを半分に切った。そして「これ、この半分を1まい、ということにしよう」といった。だからキツネの国のキツネたちは今でも毎日アブラアゲを10まい食べている。あいかわらず、はらがへって、フラフラで、こまってるけど、キツネたちはしあわせ。バカだなという人間たちにキツネたちは言う。「アタラシイキジュンチをサイヨウしたんだ。あんたらに言われたかあないね」だって。ねえ、どーゆー意味?20120424
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最悪の動物

 動物園に行く。同じ制服を着た学生が画板と絵具箱を持ってワラワラと園内に散らばって行く。今日中に1枚動物園をモチーフに絵を描くのが課題。たいがいの生徒の魂胆はわかっている。テキトーに作品をでっちあげ今日1日を遊ぼう、ってとこだ。私と一緒。そこで描きやすい動物を探す。氷山の上の白クマなんてのも考えた。難しい。絵の具の節約にはなるかもしれないが、それなら闇夜のカラスの方が努力を認められる。絵の具を塗りたくったという1点においてのみ、だろうけど。う~ん、これもまずいなあ。ヘビって楽かな? 爬虫類館ってのも園内にあった気がする。これか? 熊は? などと考えながら歩いていると目に入ったのが「最悪の動物→」という案内板。どうやら入場門から見て一番奥、そこにこの動物はいるらしい。ニューヨークだかどっかの動物園じゃないけど、鏡があるんじゃないの“地上で最も凶暴な動物”鏡か、動物園につれてこられたけど、動物を描けとは言われなかった。これは案外… 園の奥を目指す。こじんまりとした獣舎が見えてきた。入口から入ると地下へ降りる短い階段がある。降り切ったところに分厚いガラスがはまっていて中を覗く事が出来る。中には…
 悲鳴をあげて飛び起きたのは、生まれて初めてだった。中に何がいたかは解らない。ガラスの向こうの動物が起き上がり、振り向いた瞬間、悲鳴が出ていた。あれは… 1日気分が悪かった。その日の夜。明日は仕事だし、早く寝てしまおうとトマトジュースにウォッカをいれて一気に飲んで、寝た。しばらくすると私は動物園にいて、制服を着た学生で目の前にあの案内板がある。20130113

遠い昔の夢を見る

 高校帰りの男子生徒と女生徒。新緑にむせぶ川岸の堤防の道で立ち話する2人。下校時間をずらしたのか、あたりに人はいない。幸せそうに話す2人。その時「ぷ」たちまち真赤になる女生徒。2人だけだもんな。男子生徒が気を利かせて「僕がしちゃった。アハハ」で済むシチュエーションではない。でも、さすが男の子。すぐ自分の腹部の筋肉を引き締めて… 「ぷぅ」女生徒は最初驚いた顔をしていたがとても嬉しそう。今にも抱きつくか、とその時。女生徒が顔をしかめた。男子生徒が不用意にも言ってしまった。「ハハ、ミも出ちゃった」4日後、その男子生徒のあだ名は、ウンコになった。まあ人生なんてそんなもんさ。ってとこで目が覚めた。もちろん慌てて確認した。OK。大丈夫、俺はウンコマンじゃねぇ、いままでも、これからも、未来永劫にぃ! 「ぶぶぅ みゅ」 …あぁ… ちょっと力んだのが敗因かもしんない。20130118

ぱらだいす

 職場の入っているビルが耐震検査に引っ掛かり、今春から耐震補強改修工事が始まった。基礎に問題があるのか、やけに深い穴を掘る。やがてそこから直径5メートルの円筒形の物体が発見される。先端は円錐形に尖り四方に三角形の羽根状の物が出ている。地下に埋まっているもう一棒の先端が丸ければ逆立ちした巨大な純色の魚雷といったイメージ。正体の半分は当たり。全長25メートルのコレは爆発物と調査結果が出る。あまりに巨大で撤去は不可能、信管塔を外す処理も不可能、というより… この爆弾は生きている。いつ爆発するかは解らない。本当なのだろうか? 地球人の創った物じゃないらしい、といったうわさも流れた。しかし、爆発した場合の被害予想は計算できるらしく、県内全滅は確実、東京湾が北上するか、埼玉湖ができるかは爆発の状況による、とのことだった。なんだそりゃ。それで、今みたいになった。関東の被害想定地域は危険地域とされ住民の移住計画が立案執行された。明日をも知れぬ土地の近くに国の中心を置いてはおけない。首都は大阪に移った。まっとうな判断。ただ、あまりに広範囲なため、爆発時の被害に対する補償、行政のサービス、生活に必須なインフラ設備は、これを一切求めないと確約した場合のみ残留が認められた。日本の国力は3分の1に落ちた。あの世界的な震災を持生き延びた日本だったけど、関東超巨大震災を何度も予言された日本だったけれど、1発の爆弾が日本の運命に止めを刺した。…でも、ここを見てごらん。人口は減った。老人ばかりになった。けれど、僅かだが子供もいる、その親もいる。ライフラインも今までの物とは違い非効率的で不安定だが、ある。交通事故はほぼ無い、が毎年イノシシに噛まれる被害は結構ある。天国パラダイスなわけではない。虫垂炎で死ぬ人間もいる。昔が地獄で今は天国でも、昔が天国で今が地獄でもない。昔も今も天国で地獄だ。日本の事はもう解らない。でも埼玉は、いや元埼玉は、日本外区は天国で地獄だ。今、生きている、それで充分。今日は久しぶりに、昔通っていたビルのそばの爆弾を見に行く。今、爆弾は池の中央に隆起して何かのモニュメントのよう。平和じゃないよ、今、長鉈を振り回してあたりの草木を打っている。野犬がいるからな。独りでいる時に大きな群れに出会ったら致命的だ。でも、昔だって… 振り向くと、振り向くと窓が薄明るい。ベッドの中の私は、夢の中の私が喋る言葉の後を続ける。この世界だって死と隣り合わせなのは変わらない。変わらないさ。さあ、起きないと仕事が待っている。今日はまだ水曜日。20130208

ヒ○ジ達の沈黙

 
 羊の国があった。あ、ヤバい。ヒ○ジの国がありました。そこはヒ○ジの国でしたが、オ○カミが治めておりました。■え? 何でヒツジじゃなくてヒ○ジなの? オオカミじやなくてオ○カミなの? とおっしゃる。それは、ヒツジという実在の動物が現実にどうであれ、ここで、この文章で意思の薄弱な事無かれ主義の臆病者として扱うと、これを読んだ方の中に「ああ、ヒツジって意思の薄弱な事無かれ主義の臆病者なんだな」と思う方も出てくるかもしれない。オオカミだって、「へー、オオカミってずる賢くで悪い奴なんだ」と思うかもしんない。それは私の意図するところじゃないし、訴えられたら怖いです。あなた怖くないですか? ヒツジやオオカミに訴訟を起こされたら私は怖い。けど、ヒツジやオオカミという言葉の持っているそーゆーイメージを使いたい。という事で、ヒ○ジ、オ○カミとなった訳です。■あ、「ふ~ん、そうか、書いてる人が意思の薄弱な事無かれ主義の臆病者なんだ」などと思わないように。書いてる、というか打ってる私だってめんどくさいんだからっ。■話が進まないっ! で、このヒ○ジの国がうまく統治されているかというと、そうでもありませんでした。建国当時、イケイケの時代もありました。国民の生活レベルは高くはありませんでしたが、右肩上がりの状況は夢を見るのに充分でした。国民すべてがバラ色の未来を信じました。幸せでした。ヒ○ジもオ○カミも。■けど、右肩上がりはやがて水平飛行になり、そして右肩下がり… 当たり前です。全てが右肩上がり、物価も賃金もなんてことは無限の市場が無くては成り立ちません。限られた世界では後から追いかけてくる国の安い労働力を利用しないなんて考えられないし、そうなれば産業の空洞化… いや、まあ、そんなこんなで右肩下がりもムべなるかな、そんなこと言ってる場合じゃないっ! オ○カミ達は矢継ぎ早に対策を打ち出しました。ここら辺はアッパレ! と言ってもいいくらいに対応しました。でもピントは外れてました。オ○カミは、とにかくヒ○ジからしぼりとる事しか考えていなかったんです。税金上げて、歳出を抑えて… ■でもうまくいきませんでした。どうして? ですか? 私にそれを聞きますか? 解ってたらこんな所でこんなモノ書いてませんよ。ドバイのマンションでウメッシュをワイングラスに入れて「うわっはっはっは!」ですよ。 …本気にしないように。でも大丈夫、そこはそれヒ○ジですから、革命起こすとかテロに走るとかそーゆー事はありませんでした。かなり生活は困窮しましたが、そこはそれヒ○ジですから。それにイケイケの時代の蓄えもありましたから、なんとかなります。街に犯罪者が溢れ、死者が放置される事が珍しくない世界、にはまだまだ余裕がありました。オ○カミ達はまだまだいける、と楽観しておりました。■けど、音もなくヒ○ジ達の復讐は始まりました。武器を取ってオ○カミ達を排除? だからヒ○ジなんだって。ヒ○ジ達は何もしませんでした。ホントに何もしませんでした。子作りも。で、どんどんヒ○ジ達の数は減って行ってオ○カミ達は慌てて、慌ててどうしよう? と考えて… 会議をして、検討委員会や対策本部を作って、諮問機関を立ち上げて… さて、どうなったんでしょうか。まだ会議してんじゃないの? 20130124

ワニを獲る

 休日に散歩をしている。住宅街にある小さな公園のそばを通りかかるとワニのしっぽを持って引きずって行くずぶぬれの男がいる。驚いた顔で見ていると男は笑いながら教えてくれる。「あそこの川にいたんだ、帰って刺身にして食うんだ。」そういえばどこかで聞いた事がある。ワニの肉は美味いと。男が指し示すほうに歩きはじめる。その方向から来る人は皆ワニを引きずっている、大きいのや小さいの。私は急ぐ。やっと川に着くがそこでは多くの人と多くのワニが死闘を繰り広げている。醜い争い。川は、小さな川だが赤く血に染まっている。あれは人の血か? ワニの血か? 私の後ろからやって来た青年もこの中に飛び込んでいき、また、ワニを引きずって川から上がって来るおっさんもいる。頭と肘から先が無い人が流れていく。私は怖気付き家に帰る。家には誰もいない。私が紅茶をいれて飲んでいると玄関の扉が開き、妻と子供の笑い声がする。「お前達、今日そこの川で…」私は喋りながら玄関にいくと、そこには、それぞれにワニを引きずった妻と高校生の息子がいる。ずぶぬれで高揚しているふたりを見る。言葉を失くした私はゆっくりと目を覚ます。20130105

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パブロフの大?

 ベルを鳴らしてイヌに餌をやる。これを繰り返しているとベルを鳴らすと無意識にイヌに餌をやってしまう。これは「パブロフの犬」としてよく知られている実験… だっけ? いや、犬の唾液の分泌量の話だっけ? よくわかんない。でも、観察するモノと観察する者は無関係ではいられないんじゃあないかなあ。観察対象と観察者。互いに干渉し合う、どうやってもこの頸木(くびき)からは逃れられないんじゃないの。はっはっは、餌もらえないのに涎垂らしてバカな犬。と笑ってる実験助手だって、あ4時30分だ、ベルならして犬の観察しないと、給料もらえない、クビになっちゃう、なんてやってるんだとすると笑えないよね。ホント笑えない。20120604

プロフィール

Author:KU2
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