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パラダイス

 朝、通勤で使ってる私鉄駅に向かってる時。駅入り口の階段前。人身事故の影響とかナントカで入場制限されてて、もう辺りは人でいっぱい。普段ならそれでも流れているはずの人波がどんどん押し寄せて、小さな駅の狭い駅前はかなり危険な状態に… あ、またバスが着いて人が吐き出された。そんな状態で、気が付くと、ポカンと空を見上げている人がいる。なんなんだ? と俺も空を見上げる。 …アレ? アレは… 見あげた上空から銀色に光る細い糸が下りてくる。1本じゃない。何本も何本も。アレは、ひょっとして、あのナントカって文学賞の名前にもなってる作家の書いた 「蜘蛛の糸?」空を見上げてる隣のおっさんがツブヤク。ああ、他の奴にも見えてるんだ。おおおおお! どよめきが広がる! みんなが利き腕を伸ばしてその糸を手に、つかむ直前に誰かの「じゃ、ここが地獄かよ…」 怒ったような、不快そうな声が聞こえた。伸ばされた腕はみんなそろそろと引っ込められた。早朝から通勤するような奴等なら、まあ当然だな。どーゆー仕組みかわからないけど、ソレから3時間、銀の糸は大多数の人類の上に下ろされたが、登る奴は… 2割くらいだった。登った奴がどうなったかはわからない。登った奴が幸せになったのか、糸を下ろした奴がこの結果に満足したのか失望したのか、まったくわからない。 …わかりたくもない。で、これは無かった事にされたのさ、残された人類の総意で。 朝寝坊の君は知らないだろうけど。20170514-2
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