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獣の子

 森の中に立っている。深い、他に人がいない森。けれど私は3歳くらいの子供を連れている。子供はフニャフニャと泣いている。不快なのか? 不安なのか? 怖いのか? でも私はかまわない、先ほどから対峙しているヒラヒラするモノを凝視している。ヒラヒラ… しているモノ。それは獣の皮。犬の様なイタチの様なカワウソの様な、でもそんな生き物をテレビと動物園と図鑑でしか見た事の無い私にはケダモノ、としか言い表わせない。そのヒラヒラするモノはかすかに白く光って浮かび、頭頂からつるされた中身の入っていないぬいぐるみの様にも見えない事はない。ソレは強く光り出し、手をかざし、目を細めてしか見る事が出来ない。けど、それは私にとってだけ? 「ヤクソク ドオリ」それはツブヤク。そしてソレの光の中から、ヒラヒラとした獣の皮の影から子供が現れる。私とそれは遠い昔の約束通り、ここでこうして子供を取り換える。私はソレの子供を街に連れて帰り育てる。私の子供は森でソレに育てられる。そして7年後、子供達を取り換える。それぞれ正しき血の元に。 そう、こうして私も育ったハズなんだが、森で暮らした時の記憶は無い。というか、私は自分がどちらの子供なのかさえ… 正直わからないのだが「7年後」と互いに声に出し誓い、 …そこで目が覚める。20160819-2
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