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障子

 縁側を通って和室に通される。床の間のある8畳間の応接間。広い。ウチの実家にも和室はあるが、8畳ってこんなに広かったっけ? ああ、畳の規格が違うんだ。座卓を前にして座ると、片側だけ開けてある障子の向こうに庭が見える。小さいながらも日本庭園の趣。何もかもがウチと違う… などと思っていると、視界に影が動く。障子の向こうに子供? 障子におぼろに映った影なので、男の子? 女の子? それさえわからない。プツ、あ! 障子に穴が開く。小さな指の先が見える。なぜか嫌な予感。不安が走る。よくある怪談話で障子に穴をあける指、でもその向こうはガラス戸、障子とサッシの2重窓で、しかも鍵が掛っていて人が存在できる空間など… ってヤツ。まあ、今回、今の状態はそれじゃない。廊下に立ってる子供の影が見える。小さなピンク色の指が上下に揺れている。あ~、あとで怒られるよ、きっと。 …って、俺がやったと? マズい! と考えたその時、指がす~っと50センチくらい、伸びて、関節も6カ所くらい? もっと? 蛇の様にうねる指がすぃ~っと伸びてきて… 「ひ!」思わず息を飲むと、キャハハハハハハ! 指は引っ込み、トタトタトタトタと影は走って消えた。
 お待たせして申し訳ないとやって来たこの家の主人は言った。「え? この家に子供はいませんよ。息子は今、愛知県の大学で…」 20171102-2
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Author:KU2
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