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置換

 生体臓器移植の技術が進んでそれにクローン技術がプラスされたんで、特権階級の人達は密かに自身より10歳若いクローン人間を作り、将来の不安に備えた。つまり四苦、生・老・病・死の4つの苦のうち、3つの苦を無くした。で、某大会社の社長さんもそんな安心を買って安心してた。胃や肺や肝臓が悪くなってもすぐ新しいのに取り換えられる、自分のクローンだから拒絶反応はない、取られちゃった相手、ドナーがドナーろうと知ったこっちゃないわい、ガハハハハ! と笑っていた。そんな社長さんだからある年の検診で医者が「お話したい事があります。ご家族の方と御一緒に」 と言われたんだけど、ホラ来た! でも大丈夫! と思ってたんだ。で、その日約束の場所に行くと会社の役員もそろってる。なんじゃこれは? 社長さんは不快に思った。健康問題はあまり会社に知られたくない。しかし、高額なこの特殊延命システムは会社の予算で… 不快は不安となっていく。そこで医者から受けた宣告は余命1年、生体臓器移植を行ったとしてもその後5年での再発率が90%、よって今回超特殊延命措置が取られる、という話。超特殊延命措置? それは、対象者の全置換、つまりはもう話は社長個人の話ではなく会社の存続に係わる人事の話に… そー言えばあの役員の末席にいるのは10年前の俺、より精悍な顔だちの… ゲ! 待て! じゃ俺は? 「このようなケースの場合、ドナーとレシピエントの立場を入れ替える、事例もあるのですが、あと1年の寿命では… やはり、ここは『破棄』という事で…」医者が言う言葉なんざ聞いちゃいなかった。俺の横に座る一回り下の妻が、あの10年前の俺と見つめ合ってる事が、俺をカッとさせ、席を蹴立て その時、首筋にチクリと… そして意識が 20180108
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