FC2ブログ

留守番

 むかしむかし、ボクが小学4年生くらいだった頃。昼過ぎにボクの家にやって来た半ズボンの男の子は玄関先で言った。「ここに僕のお父さんがいるんですけど」 イルンデスケドって… 今この家にはボク一人、お父さんもお母さんも妹もいない、よ。ボクは留守番してるだけ。だから、君のお父さんもいないよ、いない、いないと思う、いないんじゃないかな? … 「でも、ここに僕のお父さんが… 」ボクと同じくらいの歳の男の子は玄関の前を動かない、帰らない。こーゆー時どうしたらいいのか小学生のボクは知らなかった。どうしたらいいんだろう? 君のお父さんは、ここにはいないんだけど… 困っていると、お父さんと妹が道の向こうに見えた。今日は日曜日でお父さんは妹と買い物に行ったんだ、本屋さんに月間少女漫画雑誌をね。お母さんは早くに午前中にデパートに行ってしまった、妹はホントはお母さんと一緒に行くはずだったのにグズグスしてたんで連れてってもらえなかったんだ。で、ダダこねた妹の機嫌を取るためにお父さんは妹にマンガを… 玄関先で、あの男の子も帰って来るお父さんと妹に気が付いた。「あ!」男の子は叫んで走る、ボクのお父さんの所へ。「おとうさ~ん!」 え? 気が付いたボクのお父さんが、「おお、アキヒト! どうした?」 え! ボクのお父さんが、あの男の子のお父さん? そんなことあるの? え、え、え! 両手で妹と男の子と手を繋ぎコチラへやって来るお父さん。 そうなの? そーゆー事なの? コレお母さんも知って… あれ、妹も知ってんの? 男の子に笑いかけてる。こうして玄関までボクの目の前まで来た3人。ボクのお父さんがニコニコと笑いながらボクに言った。「 …で、君は誰かな? どこから来たの?」 
 …それから、ソレからどうなったのか記憶が無い。それからも私はその父に育てられ、母と妹と引越はしたけど一緒に暮らし、大学を卒業し、就職するまでそれは続いた。ハルヒトの話はあれから一度も出ない。 …本当に、アレは何だったのだろうか、怖くて聞けない。20180508-2
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

プロフィール

Author:KU2
 改行が嫌いです。嘘とイイカゲンが好きです。…改めまして、FC2ブログへようこそ!

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR