2019/02/20
夜の音
昔、寝てたら雨戸をノコギリで切る音がしてるのに気が付いた。シャーシャーシャーとジャージャージャーの間の様な音が規則正しく繰り返されている。雨戸をノコギリで? どうやって? でも答は頭の中にあった。“アゼ挽きノコギリ”を使ってるんだ。板の途中からでも切る事が出来る刃が湾曲してるノコギリ。 で、普通なら、あ!ドロボウ! ってんで飛び起きて警察に電話… だよね。でも子供だったから「コワイ」って頭から布団を被って寝てしまった。次の日起きて、親に「そーいえば昨日―」って言ったんだけど、親父は笑って、それでも一応雨戸や家のグルリを確認してくれた。どこにも異常は無かった。カスッタキズさえ。夢でも見たんだろ、親父はしつっこく笑ってたけど、ふと真顔になって「でも、オマエ“アゼ挽きノコギリ”なんてよく知ってたな?」 …そーいえば、確かに。親父が言うには、3歳半の俺はポカンとして「言ってる意味がわかんない」みたいな顔をしてたそうだ。20190218+
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