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愚者の責務

 人がたくさんいる。みんな背が高いんで、背伸びをしてもジャンプしても辺りの様子はよくわからない。何かの列に並んでる、みたいな整然とした感じはしない。でもみんな同じ方向を見ている。同じ言葉を叫んでいる。よく聞き取れない。みんな外人? ここは外国? わからない。そーいや、私の背が低いのは子供だから? 子供? やがて繰り返される言葉が、シュプレヒコールは誰かを称えている。○○をリーダーに! ○○を代表に! そんな事を言っている、ようだ。でも、なぜか私はそれが間違いとわかっている。その人はやがて本性を現し、他国を攻め、国内の少数者を排斥し、差別し、そして取り返しのつかない事に… ダメだ、駄目だよ、みんな! そいつに騙されてはいけない! 私は叫ぶけど、誰も聞いてくれない。ダメだこのままじゃダメなんだ。私はみんなが顔を向ける方へ、そのダレカがいる方向へ人を掻き分け進む。なぜか、そいつの顔を見なければならない、そんな使命感に背中を押されて。 やがて… 壇上に男が見える。痩せた、貧相な長髪長身の… すり鉢状になった底に。そいつとそのトリマキが見える。そいつは一目でわかる。悪しきオーラが、私には見えるから。そして私の手に小さな銃が、自動拳銃が、なぜかその扱い方はわかる。子供の私が、大人を掻き分け前へ前へ… そしてその銃を、使うのか? 使えばこの国の未来は悪夢から救われる。しかし私は… 銃を手に、前へ前へ… やがて、そいつも私に気が付く。ニヤといやらしく嗤い、さあ、君の為すべき事を成せ、と言うのだがその為すべき事は… 急に不安になる、なにせまだ子供の私だ。銃を、その安全装置を外し両手でグリップを手に、さあ、私の為すべき事は? 殺すことで、次の悪夢が、私の為す事も奴の計算のウチ、という事はないのか? 未来は… 私はトリガーに指  目が覚めるまでのわずかの間、恐怖に身がすくんだ。20190215-2
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Author:KU2
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