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さよならおじいちゃん

 お、お前達に相談がある。夕食後父さんが今まで見せた事のないマジ顔でみんなに言った、っていっても俺と母さんだけなんだけど。 実は、知り合いから薬をもらってきた。これを毎日小スプーン一杯分づつおじいちゃんに呑ませる。じいちゃんは今は入院してるんだけど、骨折が治ったら退院して来る。家にもどって来る。でも、もうボケちゃってどこに居ても一緒、何もわからない、と思う。でも突然「ウチに帰る」とか「財布を盗られた」とか言い出して周りはエライ事になる。そうだ、あの事故と事件とトラブルが! もどって来るんだ、確か10日後? ああ、あの地獄が、また… だから、これを、アンコとかに混ぜてもいいそうだ、おじいちゃん、まんじゅう好きだったし、そーすると1週間くらいで、心臓が… 現在の通常、入院時の死因解明検査じゃわからないそうだ、死因。 ゴクリ、つばを飲み込む父さんの喉が鳴る。いや、俺の? 父さんは続ける。じいちゃんが死んだら、薬は便所に流して容器は捨てろ、って言われた。容器は見たとおりジャムのビンだけど万が一捜査されて薬物反応が出たらヤバいから。なるほど、でも、俺は言う「もったいない。捨てないで取っておこうよ。俺だって使うかもしれない」 両親がハッと顔を見合わす。俺もしまった! と思ったけど、父さんは言った「そうだな、じいちゃんに使っても後3人分はある。アキヒト、後はオマエに任せる」父さんは言った。母さんは泣いた。36歳無職の俺は何時もと同じでヘラヘラと… 20190317+
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