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退避町

 運動不足だし、ちょっと暑さにも慣れときゃなきゃならない、と思って昼過ぎに散歩に出かける。休日とはいえ午前中から30度越えの真夏日、外には誰もいない。こんな日に外をフラついてんのは、常軌を逸したジジイ… 俺だ。 ちょっとそこら辺を30分ほど歩いて、歩いて、歩いて… ここはどこだ? 近所の様な、見知った様な住宅街? いや、あんな紫の家なんて、近所になかった。あっちのヤケに屋根が尖った3階建て? あんなのも知らない。 …ここはどこだ? 仕方ないバス停探して、駅まで行けば… チョロチョロと水音が聞こえて振り返ると、黒いシミが広がる様に水が迫ってくる。なんだ? どっかで雨? 空は青い、予兆はない。水道管の漏水事故? 水はとうとう踝あたりまで、まあ、濁流じゃなくてきれいな水で冷たくって気持ちいいけど。 …しかし、こんなになっても誰一人家から出てこない? 窓から外を覗く事もない? ヘン、だ。 あきらか サイレンが鳴る。防災放送? はない。けど、急にまわり中の家から人が出てきて、みんな同じ方向へ、バシャバシャと水を蹴って同じ方向へ。ついてゆくと広い道に出て、そこには大型のトラックが何台も止まっていてコンテナ後部の扉が開き、人はみんなそこへ、吸い込まれるように。これは? 満杯? になった車から扉は閉められ、動き出す。どこへ? ああ、さっきからなんかヘンだと思ってたのは、誰もしゃべらない。声が聞こえない。扉の開閉音、乗り込む際の音、エンジンの音、はするけど、誰もしゃべらない。 こんな事って? 人はどんどんいなくなる。トラックは次々と出発する。あれ? そーいや、誘導する人? 係員がいない。そーゆー人って制服とか腕章付けてるのに、そーゆー人がいない。 …ああ、そうか、コレは… 夢なんだ、そのうちハッと布団の上で目が覚めて、アハハと、 …足が冷たい。さっきよりも少し水位が上がってきた? 日も傾いてきた? もう夕方? 紫色の空。早い、早すぎ、ないか? 時間経過。やっぱり夢、そのうち、ハッと醒めて、そのうち… 今に… あと少しで… 後…   醒めない。20200804++
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Author:KU2
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