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おおきなかぶ考

 たとえば、「おおきなかぶ」ってロシア民話の絵本がある。有名な絵本。でも、これヘンな話だよね。おじいさんが引っ張ってカブが抜けなくておばあさんに手伝って、と言うまではマァわかる。孫娘も、良いとしよう。でも、イヌネコネズミに至っては、なんじゃこりゃあ!だよね。普通、隣人の屈強な農夫とか親戚の甥っ子とか、力の強い人間を見繕ってくるじゃない。それがどんどん力のない生き物の方向に向かうのって… ヘンでしょ。現実にはありえないし論理的じゃないし、どう考えたってカブは抜けるはずがない。私がこのテの話を書いたとしたら、ネズミがカブを植えて大きく育って抜けなくてネコを呼んできてダメでイヌ呼んできてダメ、孫娘、おばあさん、そしてラストにおじいさんが出てきてカブがやっと抜けました、とするな。アレ? ここまで書いていて、この話じゃあ面白くないよ、と思った。なぜかつまんない。逆だから面白いんだ。アベコベの楽しさなんだ。でも、それだけじゃない。たぶん“カブの収穫”って家族の大イベント、おじいさんは、おばあさんも孫娘もイヌもネコもネズミも、みぃ~んな参加できるように計画したのだ。みんながそろうまでカブは抜けないように頑張ったのだ。あ! 足で抜けない様にしてる場面(福音館書店版)もある。そして、家族で一番非力な者が参加した時にカブが抜ける! ああ、なんと感動的。現実でもあるでしょ、たとえば今日は家族みんなでカレーを作って食べよう!的なイベントをするとして、一番小さな子が「ボクもお手伝いする!」みたいな。「じゃこの紙ナプキン、テーブルのみんなの席に置いてね」ってなんか仕事を考えて与えて参加させるでしょ。そんで「ボクも手伝った!」自慢げに言ったのを親は「紙ナプキン運んだだけじゃないか」とは言わないでしょ。まあ、次男くらいは言いそうだけど。親は「いやいや、みんなガンバったよね~ とっても助かったよ」 つまりはこれはそーゆー物語だったんだ。非力な者にも役割があり、そのチカラが無いと事業は成功しない。子供が、喜ぶはずだ、名作になるべくしてなるストーリーだ。ああ、なんかここまで書いてきて泣きそうになってしまった。リアルであるが故に理想であり現実の社会とはかけ離れている。現代の劣悪な労働環境と多くの問題点を考えるとどっちがヘンな話なんだ? と思ってしまう。20201017
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