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浮かぶ

 夕闇が迫る公園、こぐでもなくブランコに座っている女児がひとり。この辺りでは見かけない子。「どうしたの?そろそろ暗くなるわよ。おうちに帰りなさい」 声を掛ける。女の子は無表情で私の顔を見上げ、私の後ろの空を指さす。肩越しに空を見る。 なに? アレ。雲? 茶色い雲? 薄汚れたズタ袋を縫い合わせた様なでこぼこした物体が指差す先、電信柱の向こう10階建てのビルくらいの高さに浮いている。アドバルーン? 広告じゃ… なさそう。下側には植物の根の様なモノが何本か生え出ているのが見える。クラゲ状のナニカ …もちろん雲じゃない、みたい。「何なのアレ?」振り返って女の子に問う。「おばさんにも見えるのね?」女の子は言葉を残し公園の出口に駆けだす。あ、待って、という間も与えず姿は見えなくなる。もう一度空を見る。 ふたつに増えている。オバサンニモ、あの子も見ていた。でも、みんなに見えるモノではない? ああ、…あれは何? あ、根っこが、蠢いてのびる。20201017-2
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Author:KU2
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