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亜の娘

 昔、小学生の頃、スキな女の子がいてね、 …初恋? かもね。でも、恋していたけど俺も冷静、ガキながら。その娘が、残念ながらそんなに美人じゃないってのは解っていた、クラスの順位で中ノ上? けど、そんな事に何の問題がある? そうは解っていても、俺にとっちゃあ1番で、笑顔がステキで、声が可愛いくて、みんなに優しくて、頭がよくて、でも優等生って頭の良さだけじゃなくて、どっちかって言うとバカな事考えて実行して… 給食に出たミカン「一口でいける?」みたいな。そう、女子よりも男子に人気があった、かな。俺がモチット野生的なら体育会系ならハキチガエタ愛情表現でイジメてたかもしれない、イジメて嫌われてたかもしれない。あああ、ヘタレで良かった。あああ …良くないっ! だからいつも、見てるだけ。だいたい小学生の恋愛感情に何の価値も無い、意味も無い、何も無い。昔も今もそう思う、解っている。朝「オハヨウ」って挨拶し合い、掃除の時いっしょに机を運び、給食の時に同じ班で… それだけで幸せなんだぜ、バカみたい。で、ひとつでも欠けると、あの娘が他の子と机を運ぶと不幸だった。ああ、ホントにバカ。でも、学校が楽しかった、あの娘がいると考えるだけで学校は世界は輝いていた、ホントだって! 恋は、愛は、世界を変えるんだ! 小学生だってそんな恋をするんだ、いや、子供だからできるんだ、そんな恋が… 
 で、ある日。終わった。あうう。 …放課後、体操服を忘れた事に途中で気が付いて教室に戻って、後ろの引き戸を開けようと、その時。教室で机と椅子が引っくり返る音がして、マツオカさん、クラスの地味な女子が引っくり返っていて… 泣いていて… よく見えなかったけど、あの娘は、怖い顔をしていた、あの娘が見せた事のないとても怖い顔…
 ショックだった、ナニが? それは、あの娘は天使ではなかった、から? 好きな娘が、悪人? ナニが、何があったの! あの娘に! 頭の中でいろんなことがグルグルした。
 ああ、でもその場は上手く離れ、家に帰った。で、泣いた。家で独りで泣いた。何でかわからないけど泣いて… 親が帰ってくるまでには ―鍵っ子だったからね― 元通り、普通の子供にもどってた。親に人に見せたらいけない、それは解っていた。ああ、あの時、何で泣いた、悲しかったのか。今は解る。私の好きな人は存在しないと解ったからだ。私の愛した人は自分の頭の中にしか存在しない… そんな事実を叩きつけられたから。彼女がどうしてあんな事をしたのか、何を考えて何を思っていたのか、そーゆー事と、なにひとつとして向き合わずただただ妄想して「好きだ」なんてほざいていただけで、現実のあの娘を見ちゃいなかった、見てたのは夢だった。 …ナニが恋は終わった、だ。始まってもいなかったのだ。
 …なんてね、いま思い出しても恥ずかしい。 …ああ、しかし。問題は… 変わってない事、私が。だから、こうして今も独り夢を見ているのだから。20151120-5+
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