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憑依 あるいは -タマ、シイタケ欲しい-

 道路で車に撥ねられて死んだばかりの犬が恨めしそうに俺を見ながら言う「恨めしい…」あああ、気持ちは解る。でも、俺にどうしろって言うの? どうしようもないがね。「連れていってほしい…」 どこに? 無理だよ、あんた大型犬だよ、そのデカい身体を、「いやいやいや、身体はもういい、魂だけ…」セリフが終わると同時に、動かない身体から、すうっと、あのほら、マンガの? 幽霊みたいに、白い犬の形をしたモノが抜け出てきて、アハハ! ギャグみたいぃ! 下半身、ああ、犬だから後半身? ヒトダマのシッポみたいに先細りの、アレが、スルルルッと… ★☆★ あれ? 「ワオ! 世界は何て、…カラフル、って言うの? すご~い!」俺の頭の中で声がする。ああ! ひょっとしてこれが「憑依」? のりうつり? 「あっあ~ 鼻はバカになっちゃった? なんかヘン」おいおいおいっ! 勝手に入ってきて勝手な事言って…
「そうよっ! 静かになさいっ! ゆっくり昼寝も出来ないわっ!」 ? 誰かもうひとり? ああっ! そー言えば先週、猫が轢かれていたっけ、橋の上で。あの時も? 「あらあ… バレちゃった? でも私基本的に寝てますから、そこのデカい、いえ大きなレトリーバーほど迷惑はかけませんわ」「な、なんという… 今のは、まだこの身体になれなくて… 少しはしゃいでしまっただけ!」あああああ! うるさううるさうっ! いや、うるさいウルサイうるさいっ! 黙れ二匹とも、俺はどっちも許可した覚えは…
「ねえねえ、お母さん、あの標識のとこのピンクのオバサン、独りでオシャベリ」
「しっ! ヒロシちゃん、見ちゃダメ! アッチ行きましょう」
 ああ! 聞こえたぞ! オバサン? おば… ! あああ… そうだ! 俺も先月だ。信号無視の暴走車に撥ねられて、俺が死ぬ前に最後に自分の眼で見たのはピンクのオバサ… 20150406-3
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Author:KU2
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