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アガナイ

 それはヒトがヒトを殺したか殺して無いかを、判別するシステム。回答が出る。ソレは、私が人殺しだと判断した。40年、地方公務員として生きてきて、警察のお世話になったのは、自転車の盗難届を出した時と自動車免許更新の時ぐらい、なのに… この世界で、いや、あの世界で人や社会の役に立った、進歩や平和に貢献した、そんな事は無いのは確かだ。でも、殺人を犯した? そんな記憶は無いし、それらしき状況に自分が置かれた覚えも、無い。自分で言うのもなんだけど、「優しい」人間だと、社会に反するような、人の道に外れるような行為は、していない、と思っていた。 …あ、信号無視、くらいはしたかな? でも… 「ああ、気にしなくていいですよ、これは前世での賞罰には関係ありません。人間社会の、善悪の判定ではないのです。人間の善悪とはカンケイナイ、コチラガワの判断です。」 判定を下したヒト? が続ける。「実際には、この世、ああ、あなた達の言うあの世には天国も地獄も無いんですよ。ただ、殺した人は殺された人と、殺された人は殺した人とこの空間で出会い、話さなければ次に進めない、それだけですよ。」 私は私が殺したとされる人とここで出会う、のか? そして話す? その意味するところは… 「ああ、スガタカタチは、あなたも自分の姿を見てわかるでしょ、以前の、それとは違います。 …さあ、いきなさい、説明は終わった。美しき星があなたの頭上に輝きますように… 」 鹿頭の男は別れを告げた。私は荒野に足を踏み入れる。ここで、この荒野で私が殺した人と出会うために? …記憶もない殺した人に出会う為に? 
 あてもなく歩いて何分? 何時間? 何日何ヶ月何年経ったかわからないけど、「済まない、金は用意するから… 堕してくれ…」 突然、20年前? の喫茶店での私の台詞が、いや、しかしそんな… あああ、確かに記憶から排除していた 忘れていた そして思い出した? 背後にズシリと重い足音がして… 「ぱぱ」 囁き声が… 振り返れない… 20160703-2+
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Author:KU2
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