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灰かぶりの伝説

 私は人を愛すると、恋に落ちると死んでしまう。吸血鬼が陽の光を浴びて灰になる様に。人を愛すると灰となる。なぜかそれを知っている。そして人に隠している。当たり前だ、自分の弱点をさらけ出す生き物はいない。こうして私は何年も何十年も何百年も生きてきた。人を愛さず、自分だけをイツクシンデ。
 ある時、私の職場に1人の女性がやって来た。その時代は好景気で、彼女は業務拡張のため新しく雇われた者たちの1人。よく見ると緑の瞳と白い肌が人を引き付け笑顔が美しい娘。これは… 47年ぶりの生存の危機、かもしれない。左手のすそからわずかだが灰が落ちた。
 予感は当たる。彼女は私と正反対の存在。人を愛していないと、恋愛感情を持続させないと灰となる存在。そして彼女が目に付けたのは… 私はすぐ辞表を提出し、その街を去る事にする。愛されて灰になるわけではない愛さなければよいのだが、いつかその時が来そうで怖い。彼女は優しいから、一途だから、美しいから。
 街を去るその時、後ろを振り返る。彼女がいる。追いかけて来る。逃げる私。そうだ、100年と生きられない人間より永遠に生きる人を愛し続けた方が効率が良い。しかし私は… 彼女の手が私の襟
 目が覚めた。 私は永遠に彼女から逃げ続けたのか、彼女は永遠に私を追い続けたのか、私は灰になったのか… 彼女は… わからないまま。20161001-2
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Author:KU2
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