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「お母さんだよ、開けておくれ」声を作って俺が言う。
 フッフッフ、さっき見ていたのさ、母親のヤギが、高齢で肉の硬いヤギが出かけるトコロを。その時、玄関で仔ヤギに向かって言ってた「オオカミがお母さんのフリをして…」聞いちゃったからもうダメさ、母ヤギのフリをして、柔らかい仔ヤギの肉は俺のモノ…
「手を、前足を見せておくれ…」扉の向こうの怯えた声が言う。
 はははぁ、ちゃんと小麦粉で白くした前足を、扉の窓から、 …ガグン! 扉の窓から差し込んだ偽りの腕は予想外の強い力で捕まえられた。
「お、お母ちゃんの言う通りだぁあああ、ばバカなおオオカミが引っかかったぁあ、うひあひひ」野太い声がする。怯えた声は演技? 腕を窓から抜こうとするが、より強い力で俺はドアに固定される、腕が抜けない!
 ギギギギギギギギギギギギィ… 扉は内側に開いて、室内の暗がりに七匹の、お俺より大きなヤギ達が嗤っている。嗤いながら近づいて来る。
「た食べる方ってさぁあ、自分が食べられるう、って考えないのな、ははは、うひ!」
 ヤギの牙が、何匹ものオオカミの命を奪った牙が俺の喉に、俺は思わず、目をつぶる、仔ヤギの様に。20161015-2+
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Author:KU2
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