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怪談?

 聞いた話なんだけどね、昔。中学の林間学校で、肝試しをやったんだって。生徒が、試される側と脅かし役に分かれ、近くの神社までのコースを決めて。もちろん夜やるんだし、学校の行事なんだから危険やマチガイが無い様に細かい事まで制限や禁止事項があって、例えば火は使わない、とかね。火事になるから。
 でも、まあ、楽しく怖い肝試しが始まったんだって。そんで、実は先生たちも、見回り監督と、チャンスがあれば脅かし役の生徒を脅かすのもアリだよねと、こっそりコースに先回りしていたんだ。
 そんな先生の1人にアッキャマがいた。つまり、体育教師のアキヤマ先生。ハードな指導で有名な先生だったんだけど、まあ、どっちかっていうと、あまりお近付きになりたくない先生だったんだって。その先生が林の中で男子生徒を見付ける。黒いジャージのズボンと長袖Tシャツ、脅かし役だね。釣竿の様な棒を持ってその先には細い糸でつるした青白い火の玉… どう見てもホントの火の玉! アルコールでも滲み込ませた布か何かのカタマリに火を点けて? アッキャマはホイッスルを吹き鳴らした。緊急事態、即時イベント終了の合図だ。ブーブー文句を言いながら集合する生徒、駆けつける他の先生。釣竿の男の子はアッキャマに睨まれ青い顔。「アキヤマ先生、どうされました?」一番に駆けつけた先生が聞く。手にした懐中電灯がまぶしい。「あの生徒が…」
 そこまで言って、アッキャマも気付いた。自分は懐中電灯を点けずに動いていた。でも、釣竿少年を、黒づくめの少年を簡単に発見できた。たとえ火のついた火の玉の釣竿を持っていたとしても… 「おいっ! こっちに…」青い顔の少年を怒鳴りつけていると後ろから声がかかる。「アキヤマ先生… 誰と話してるんです?」 驚いて振り返ったアッキャマもその少年を2度と見る事は無い。
 お話ならここで終わるんだけど、実際はアッキャマの見苦しいイイワケと生徒のブーイングとシラケた思い出と、新たな怪談が残るんだ。その少年は去年、林間学校に参加できなかった病死した生徒で… とかね。どこまでホントだか。20161203
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Author:KU2
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