FC2ブログ

あのヒト

 都心、某駅前、約束の午後1時ジャストじゃなくて、5分過ぎ。
「あー、キミがタチバナ君? モッちゃんから話は聞いてるよお~」小太りの大男、矛盾する様だけどそんな感じの、あ! あの有名な青いネコ型ロボットを実写化するとしたらコイツ、頭がデカくて丸い、そんな男がニコニコ笑いながら声をかけてきた。当人のフジモトはまだ来ない。
「急で悪いけどさァ、今日は御一緒させてもらうから、でもさ、ホラみんなの分のオニギリも用意したの… 楽しみだなあ明日はさ監督の… 」当時、俺が大学生の頃。話題の映画の封切前夜から映画館の前で徹夜で行列、ってのが流行ったんだ。同好の士が集う、今みたいにネット、SNSやLINEなんて無い時代、こーゆー時でもなければ仲間を見つけて情報交換、なんてナカナカできない時代だった。声かけてきたコイツも友人のフジモトの友人だろう、ってんで話をしてたんだけど… ああ、よくしゃべるヒトだった、な。
「悪いっ! 出がけに下宿の鍵が見つかんなくてさ」10分後に現れたフジモトがアイツに気付いて俺に耳打ちする。「誰?」 二人してニコニコ笑ってる大男を見る。こっちは笑ってない…
 で、この人が後々“この世界”で初めての ―まあ、俺が知る限りでは、だけど― 同人誌詐欺事件を起こしてその手の専門誌に実名報道されちゃったヒトとの出会いだったんだ。あの時から情報収集能力とソレに掛ける情熱と金の額は飛び抜けてた… 君達には伝わらないと思うけど、彼はあの時代ビデオを持ってたんだ! U規格のビデオレコーダーを3畳の部屋に… 今どうしているか、とは考えるけど、別に本気で知りたくはない。そんなヒトだった… 20161220-2+
スポンサーサイト



コメント

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
非公開コメント

プロフィール

Author:KU2
 改行が嫌いです。嘘とイイカゲンが好きです。…改めまして、FC2ブログへようこそ!

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR